監修
WowCraft株式会社 代表取締役CEO 末角 雄大
一橋大学卒業後、アクセンチュア株式会社に入社。
Strategy部門にて、エンタメ企業、通信・IT企業、製造業等の幅広いクライアントに対して、新規事業策定、成長戦略立案を行う。

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1. はじめに
外資系コンサルティングファームの話題になると、必ずといっていいほど登場するのがUP or OUTという言葉です。
昇進に向けて厳しく鍛えられる世界、結果が求められる世界、向いていなければすぐに辞めていく世界。そんなイメージとともに語られることが多いです。
実際の現場ではどうなのか。
昔の外資ファームにそのような文化が強かったのは事実ですが、最近ではまるで事情が変わってきています。昔よりもUPorOUTの風土はかなりなくなってきています。
とはいえ、職位ごとの期待水準がはっきりしているという点は今も変わらず、昇進がキャリアの軸になるという特徴も残っています。
この記事では、コンサル業界の中でUP or OUTがどのように生まれ、どのように使われてきたのか、そして現在はどのように運用されているのかを整理します。
評価制度やキャリアパスの実態、どんな人が向いているのかまで含め、具体的な内容に絞って解説する。抽象的な表現や誇張ではなく、現場の仕組みに基づいたリアルな姿をまとめています。
2. UP or OUTとは何か
UP or OUTとは、簡単に言うと
一定期間のうちに昇進基準を満たせなければ、その会社を離れることを前提とするキャリア設計
のことです。
コンサルティングファームでは、職位ごとに求められる水準がはっきり決まっています。
例えば、アナリストやアソシエイトはリサーチや分析がきちんとできるか、
コンサルタントは仮説構築やクライアントとの議論をリードできるか、
マネージャーはプロジェクトを計画通りに回せるか、
パートナーは案件獲得とファーム経営に貢献できるか、という具合です。
UP or OUTという言葉は、次のような前提で使われてきました。
・数年ごとに昇進の節目がある
・そのタイミングで所定のレベルに達していなければ、次のポジションには進めない
・昇進できない状態が続く場合、その人のキャリアにとっても会社にとっても得策ではないため、別の環境への転身を選ぶことになる(クビではないが、別の環境への転身を積極的に促される状態)
ポイントは、長く在籍していれば自動的に昇進していくわけではなく、
実力と成果が昇進の条件という点です。
この考え方が、昔からコンサル業界のカルチャーとして語られてきました。
3. なぜコンサル業界でUP or OUTが広まったのか
コンサルティングファームは、クライアント企業の経営課題を解決することを主な仕事にしています。
プロジェクト単位でチームを組み、短期間で成果を出すことが求められます。
そのため、次のような特徴があります。
・人件費がコストの大半を占める
・一人ひとりのアウトプットが品質に直結する
・プロジェクトの難易度は年々上がるため、上位ポジションほど要求水準が高い
この環境で競争力を維持するには、常に高いパフォーマンスを出せる人材を上位に配置する必要があります。
そこで導入されたのが、職位ごとの期待値を明確にし、それを満たせる人だけが長く残っていくという仕組みです。
UP or OUTの背景には、次のような考え方があります。
・昇進の基準を明確にし、基準に到達した人はきちんと引き上げる
・役割にマッチしない場合には、別の環境に移った方が本人のためになる
・組織としても、常に一定以上のレベルを保つことができる
この結果、コンサル業界では
入社から数年ごとに昇進の節目があり、その節目をいくつか越えた人が中長期的に残る
というキャリアパターンが一般的になりました。
4. 日本のファームでは今どう運用されているか
昔は、特に欧米本社に近い文化を持つ外資系戦略ファームで、
昇進競争がかなりシビアだった時期もあります。
昇進できなければ、その会社での長期的なキャリアは難しい、というメッセージが強く出ていました。
一方、現在の日本オフィスでは、状況がかなり変わっています。
典型的な変化を、具体的に整理すると次のようになります。
1 育成制度の強化
・入社直後から、基礎スキルを身につけるための研修が用意されている
・メンターやキャリアアドバイザーがつき、定期的にフィードバックが行われる
・プロジェクトマネージャーだけでなく、社内の別の先輩が長期的に成長を見守る体制になっている
2 評価と育成がセットになっている
・半期や年次ごとに、複数のプロジェクトで一緒に働いたメンバーから評価が集まる
・強み、改善点、次の半年で伸ばすべきポイントが具体的に言語化される
・昇進の合否だけでなく、どの能力をどのように伸ばせばよいかが整理される
3 退職は強制ではなく、選択のひとつになっている
・昇進が思うように進まない場合、キャリアアドバイザーとの面談で今後の方向性を話し合う
・事業会社や他ファームへの転職も含めて、候補のひとつとして検討する
・結果として、本人が新しいフィールドを選び、コンサルで培ったスキルを活かして活躍する例が多い
4 成長スピードには個人差があるという前提が広がった
・何年以内に昇進できなければ終了という単純な線引きではなくなっている
・明らかに努力不足でない限り、一定期間は見守りながら成長を支援する姿勢が強い
・一度評価が伸び悩んでも、その後のプロジェクトで大きく伸びるケースも実際にある
こうした変化により、日本のコンサルティングファームでは、
かつてイメージされていたような突然の退職勧奨はごく限られたケースとなり、
多くの場合は、本人と会社の双方にとって納得感のある形でキャリアの区切りがつけられています。
ただし、次の点は今も変わっていません。
・職位ごとの期待値がはっきりしている
・その期待値に継続的に届かないと、昇進は止まる
実力主義なので、ただ在籍しているだけでは昇進は難しいです。1年で昇進する人もいれば、昇進まで5年かかる人もいます。
このため、UP or OUTという言葉ほど過激ではないものの、
自分の成長や昇進に向き合う必要がある環境であることは、今も同じです。
5. コンサルファームのキャリアパスと評価の実態
UP or OUTが話題になる背景には、キャリアパスが階段状になっていることがあります。
代表的なキャリアパスのイメージを、具体的な役割とともに整理します。
1 アナリストやビジネスアナリスト
・市場調査、統計データの収集、インタビューのサマリー作成などを担当
・ExcelやPowerPointを使い、仮説検証に必要な素材を揃える役割
・論理的な整理や、数字の扱いに慣れる段階
2 アソシエイトやコンサルタント
・仮説を立て、必要な分析を設計し、ストーリーを組み立てる役割
・クライアントとのミーティングで、自分の担当パートを説明し、質問に答える
・プロジェクト内で小さなテーマを任されることが増える
3 プロジェクトマネージャーやマネージャー
・プロジェクト全体の計画、進捗管理、品質管理を担う
・クライアントのキーパーソンと日々コミュニケーションを取り、期待値を調整する
・チームメンバーへの指示、育成、レビューを行う
4 パートナーやディレクター
・新しい案件を獲得する営業活動を行う
・クライアント企業の経営層との関係構築に責任を持つ
・ファーム全体の戦略や採用、組織運営にも関わる
それぞれの段階で、求められる能力の幅が広がり、責任も重くなります。
評価は、単純な点数だけではなく、次のような観点で見られることが多いです。
・期待されている役割を果たしているか
・求められる品質水準に安定して到達しているか
・クライアントからの信頼を得られているか
・チームメンバーへの貢献があるか
・次のポジションで活躍できる見込みがあるか
多くのファームでは、評価基準が文書化されており、
どの段階で何が求められているのかが明確に整理されています。
また、360度評価のように、上司だけでなく同僚や部下からのフィードバックを取り入れる仕組みを採用している会社も少なくありません。
このため、UP or OUTという言葉の印象とは裏腹に、
多くのファームでは、プロジェクトの中で実際にはどこができていて、どこが足りないのかをかなり具体的に知ることができる環境があります。
6. どんな人がコンサルタントに向いているかと、UP or OUTとの付き合い方
最後に、UP or OUTという言葉に必要以上に振り回されないために、
コンサルに向いている人の特徴と、キャリアの考え方を整理します。
1 体力と集中力がある人
・プロジェクトの山場では、長時間の作業になることもある
・期限が明確な中で集中してアウトプットを出し続ける必要がある
2 精神的にタフで、プレッシャーを受け止められる人
・クライアントから厳しい質問を受けることもある
・仮説が外れることも日常的に起こる
・そのたびに軌道修正しながら粘り強くやり切れるかが問われる
3 論理的に考えることが好きな人
・データや事実をもとに因果関係を整理し、筋道の通ったストーリーを組み立てる
・自分の考えを図やスライドに落とし込み、人に伝える
4 結果にこだわるプロ意識を持てる人
・求められた水準で終わらせるのではなく、一歩上の価値を出そうとする
・自分のアウトプットに対して、自ら厳しくチェックできる
・クライアントの成果を自分事として捉えられる
5 知的好奇心が強く、学び続けられる人
・新しい業界、新しいテーマを次々と扱うため、毎回勉強が必要
・本、論文、ニュース、社内ナレッジなどから情報を取りにいけるかどうか
・わからないことをそのままにせず、必ず調べて理解しようとする姿勢が重要
6 誰からでも学べる素直さがある人
・年下の上司や、別バックグラウンドのメンバーと働くことが多い
・自分のプライドよりも、自分の成長を優先できるかどうか
・指摘やフィードバックを、そのまま改善の材料として取り入れられる人は強いです。
7 コミュニケーションが得意、または苦手でも鍛える意欲がある人
・クライアントに要点を伝える
・チームメンバーから本音を引き出す
・対立する意見を整理して合意形成を進める
こういったコミュニケーションが仕事の中心になります。
UP or OUTという言葉だけを聞くと、
昇進レースに勝ち続けなければ意味がない
と感じてしまうかもしれません。
しかし、実際には次のような考え方を持つ方が、キャリアは安定します。
・ファームを、自分のスキルを集中的に鍛える場所と捉える
・何年在籍するかではなく、その間に何を身につけるかを意識する
・昇進する場合も、転職する場合も、自分のキャリア戦略の一環として選ぶ
7. まとめ
本記事では、Up or Outとは何で、今実際も根付いているカルチャーなのかについて話してきました。
結論、Up or Outは、昇進するか会社を去るかを迫られるコンサル独自の風土であり、現在ではほぼなくなっている風土であることがわかりました。
最後に:転職を成功させるには
WowCraftでは、コンサルティング・ITエンジニアの方に対して、本気のキャリアサポートを行っております。
求職者様側は無料でサービスをご利用いただけます。ぜひ一度こちらからご相談いただけますと幸いです。
💡転職支援サービス「ProCraft」の特徴
■経営層、人事、現場の方々と直接の太いコネクションがあり、直接相談、特別ルートでの選考可能。
■アクセンチュア・デロイトなど元コンサルティングファームのメンバーが多数在籍しているため、コンサルティングビジネスを理解している前提で具体的で詳細な情報提供が可能。
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