外資コンサル出身者が教える「面接官の脳に刺さる」ケース面接でのプレゼンテーションの技術

コンサルタントブログ

本記事では、ケース面接において面接官に伝わりやすい発表方法について詳細に解説いたします。

ケース面接に取り組む中で、「論理的に正しいはずなのに、なぜか面接官に納得してもらえない」「面接官に自分が本当に伝えたかったことが正確に伝わっていない」と感じたことはございませんか?

ケース面接の合否は、あなたが導き出したアウトプットの「質」と、それを面接官の脳に直接形で伝える「プレゼンテーション能力」の掛け算で大部分が決まります。
いくら書籍やYoutubeなどでケース面接の思考の型やTipsを身に付けても、面接官に伝える力が無ければ、通過することは非常に難しくなります。

また、自身が解いたケース面接は弊社エージェントが添削いたしますので、下記宛に下記情報を記載した上で、送っていただけますと幸いです。(もちろん、プレゼンの仕方のご相談も大歓迎です!)
assistant@wowcraft.co.jp

送付時必須事項
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監修

WowCraft株式会社 代表取締役CEO 末角 雄大
一橋大学卒業後、アクセンチュア株式会社に入社。
Strategy部門にて、エンタメ企業、通信・IT企業、製造業等の幅広いクライア ントに対して、新規事業策定、成長戦略立案を行う。

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💡転職支援サービス「ProCraft」の特徴
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ケース面接プレゼンの基礎

ここからは、自身のケースの回答を面接官にストレスなく正確に理解してもらうためのプレゼン技法を解説します。

コンサルタントが実務上、クライアントに対してプレゼンテーションを行う際に、無意識的に守っている4つのルールがあります。
これを実践することで、あなたの発表は面接官に最低限伝わりやすい内容になります。

ルール①:結論ファースト

多忙な面接官に対し、まず最も重要な情報である結論を提示し、その後の議論の方向性を明確化します。
結論を最初に述べることで、面接官はあなたの話全体を理解するためのフレームを最初に得ることができます。

鉄則
ケースのお題に対する直接的な答えを、具体的な分析プロセスよりも前に述べましょう。

具体例

NG例
「まず市場の状況を分析した結果、~。以上の分析の結果、低価格帯の新商品を販売するべきです。」

OK例 
「私は、A社が低価格帯の新商品を新たに販売することを提案します。この結論に至った背景ですが~..」

効果
 面接官は結論を頭に入れた状態で、あなたのWhy(なぜそれが言えるのか)を聞くことができるため、理解度が圧倒的に向上します。

ルール②:構造化

発表全体を構造化することで、面接官に議論の流れを予測させ、思考の負荷を最小化します。これにより、あなたの発表は非常に整理されているという印象を与えます。
思考プロセスで考えたことを、整理することなくそのまま思うままに伝えたり、話が行ったり来たりすると、面接官を困惑させて、「何のことについて話しているのか結局分からない」といった事態に陥ってしまいます。

鉄則
議論の構成要素は、必ずナンバリング(例:第1に、第2に、第3に)や納得感のある切り口で区切り、全体としてMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive:漏れなく、ダブりなく)であることを意識しましょう。

具体例

NG例
「私はAについて~と考えました。あとBについては~。追加でAについては~。」
※これでは、面接官からすると「AとBだけではなく、CやDがあるのかがすぐにわからない」「Aの話をしているのかBの話をしているのかがわからなくなる」プレゼンになっています。

OK例
「私はまず、自社・競合・市場の3つの観点から現状を分析しました。まず自社については~。次に競合については、~。最後に市場については、~。」

効果
あなたのロジックの構造が事前に明示されるため、面接官が議論の全体像を把握しやすくなります。

ルール③:議論の「前提」を共有する

優れたロジックも、発表者と面接官との間で前提条件や定義に対する認識のズレがあれば、議論が全く噛み合いません。
発表の際には、面接官との間で「共通の思考の土台」を築くことで、不毛な議論を避け、議論の質を高めることができます。

鉄則
分析における「主要な仮定」や「曖昧な専門用語・数値の定義」を、必ず冒頭で明確に共有しましょう。

具体例

NG例
提言後、
面接官:「その市場規模の数字は、国内のみの数字で考えていますか?」
発表者:「あ、はい。国内だけを対象にしていました。」

OK例
「今回の試算においては、市場成長率を年率X%と仮定し、ターゲットとなる『新規顧客』の定義を過去3年間取引がない企業と限定しております。」

効果
面接官との認識のズレが生じることを防ぎ、面接官を困惑させたり無駄な部分にディスカッションの時間が割かれることを防ぎます。
また、定義やスコープを最初に明確にすることで、あなた自身も考えやすくなり、提案により具体性や実効可能性が生まれます。

「伝わる」発表を支える実践的なTips

ここでは、前述のルールを踏まえた上で、実際のケース面接で意識することで発表の質が向上する実践的なTipsを大きく3つご紹介します。

Tips① 「あえて情報を捨てる」勇気を持つ

分析で多くの要素が導き出されますが、その全てを余すことなく羅列することは、かえって面接官の注意力を分散させ、結局どの要素が最終的な提案に繋がっているのかを曖昧にしてしまいます。
そのため、重要なメッセージを際立たせるために、情報の「選択と集中」が必要です。
どうしてもご自身の思考の網羅性を面接官にアピールしたいときは、「~という点についても考えましたが、今回は~という理由から~という点に絞ってご説明します。」というように、軽く触れる程度にしましょう。

Tips➁ 残り1分で「何を」「どのように」説明するかを考える

ノータイムケースの場合はこのTipsは使えませんが、大抵のケース面接では発表の前に思考時間が与えられているので、残り1分程度になると、面接官に「何を」「どのように」説明するかを要素レベルで考えましょう。
どうしても制限時間いっぱいまで思考に時間を割いていきなり発表に移ると、自分の事項の流れと同様に説明することになりがちで、面接官側からしたらだらだらした構造化されていない説明を受けることになり、ディスカッション前から大きなストレスを感じてしまいます。

Tips③ 抑揚や間を最大限活用する

優れたロジックも、抑揚のない話し方では台無しになってしまいます。
話し方に緩急や抑揚をつけ、面接官の集中力を維持し、重要度の高低を明確に伝えましょう。
特に「結論」を述べる際は、普段よりも少し間を取り、声のトーンを上げることで重要性を強調し、また、「しかしながら」「一方で」「結論として」といった接続詞を強めに、間を空けて言うことで、論理の流れを面接官の耳に直接刻み込み、あなたの発表が「聞いていて理解しやすい」ものになるだけでなく、相手に伝えようとする熱意と技術が評価されます。

良い発表の具体例

ここでは、「フィットネスジムの売上を向上させるためには」というお題で、面接官に完璧に伝わる良い発表方法の具体例をご紹介します。

※以下、回答例
結論として、「フィットネスジムに行ったことが無い新規入会者に対して、機器の使い方や推奨メニューを教える初心者向け講習を行う」という施策を提案いたします。

※◎「ルール①:結論ファースト」ができている

はじめに、議論の前提を共有させてください。
本日の売上向上策の検討対象は、東京都心部にあるエニタイムやゴールドジムのような全国に幅広く展開している24時間営業の会員制フィットネスジム1店舗とします。
また、クライアントはこの店舗の店長を想定しており、1年間の売上を中長期的に向上させていく施策を考案しました。

※◎「ルール③:議論の『前提』を共有する」ができている

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前提確認パートにおける主な確認ポイントと工夫点

💡上表は、前提確認パートにおける主な確認ポイントと工夫点を示しています。
(あくまで一例なので、各問題ごとに面接官と擦り合わせるべき点を柔軟に整理し、認識ズレを防止しましょう。)

結論までに至った背景を、このフィットネスジムの現状把握、課題特定、施策という順序で説明します。

まず、フィットネスジムの現状ですが、利用者は20~30代の男性(学生・社会人)がメインで、周囲にも他のフィットネスジムが集中しているような場所にあります。

売上を構成する基本的には客数と客単価ですが、各要素はさらに分解できます。
まず客数に関しては、「商圏人口×フィットネスジムに行く人の割合×このフィットネスジムの選択率」に分解でき、
客単価については、「月利用料金×継続月数(Max12ヵ月)」で分解できます。

※◎「ルール➁:構造化」ができている

このうち、このフィットネスジムにとって現実的にコントローラブルな因数は、「選択率(そもそもどれくらいの人にジムに入会してくれるか)」「月利用料金」「継続月数(入会した会員がどれだけジムを継続するか)」です。

「フィットネスジムに行く人の割合」に関しては、今回のクライアントが1店舗の店長を想定しているので、限りある施策の中でこの因数に与えられるインパクトはかなり小さいと考えたので、今回はアンコントローラブルな変数としました。

「月利用料金」については、あまり高くすると周囲の他フィットネスジムやパーソナルジムに客が流れることが懸念されるため、あまりここからの売上向上は期待できません。

また、「継続月数」に関してですが、そもそも24時間営業型のジムは、アクティブユーザーの会員(例えば週1以上でジムに行く人)よりも非アクティブユーザーの会員の方が圧倒的に多いです。
つまり、ジムに入会したもののあまりジムに通わない人でも一定割合はジムを退会しない層がおり、その層がいるから、ジムを経営できている側面がございます。
ここで、ジムを退会する理由としてはモチベーション低下や効果の未実感が挙げられますが、それらを突き詰めるとどれだけ「ジムにいくことを習慣化することができるか」であり、ジム側がコントロールできる余地は小さいといえます。

したがって、「選択率」に最も大きなボトルネックがあると考えました。
他のジムと明確に差別化を図ることで、新しくジムに通おうと考える人々の新規流入を狙うことができます。

※◎「ルール④:全ての思考に理由付けを行う」ができている

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売上の構造化

次に、現状このフィットネスジムが選ばれていない理由、すなわち「選択率」が低い原因を「物理的障壁」と「心理的障壁」の2つに分けて考えると、
「物理的障壁」については、周囲に競合ジムが多数存在するため、地理的な優位性や設備面での圧倒的な差別化が難しく、新規検討者がこのジムを選ぶ明確な理由が不足している点が挙げられ、
「心理的障壁」については、「ジム初心者」や「運動経験の少ない層」が抱える「何から始めれば良いか分からない」「マシンが複雑で怖い」「トレーニングしている人の中で浮いてしまいそう」といった不安や敷居の高さが挙げられます。
特に、既存利用者が20~30代のトレーニング経験者メインであることを踏まえると、この「心理的障壁」が、潜在的な新規顧客(特にジム未経験者)の入会を強く阻害している真因であると特定しました。

※◎「ルール➁:構造化」「ルール④:全ての思考に理由付けを行う」ができている

したがって、このジム初心者特有の心理的障壁を取り除くために、
「フィットネスジムに行ったことが無い新規入会者に対して、機器の使い方や推奨メニューを教える初心者向け講習を行う」
という施策を提案いたします。

ケース面接での想定質問・ディスカッション

ここでは、「良い回答例」に対して実際のケース面接で想定される質問をいくつか挙げます。
ケース面接対策をする際にも、ただファーストアウトプットだけを出して満足するだけでなく、その後のディスカッションで想定される質問に対する回答練習も十分に行いましょう。

  • なぜ現状、このジムはこれらのボトルネック解消施策を実行できていないと考えますか?
  • ボトルネック解消の施策としては、他にはどのようなものが想定できますか?また、それらはコストかインパクトのどちらが微妙だと考えて、先のプレゼンでは述べなかったのですか?
  • これらのボトルネックの解消施策を実行するときに、どの程度売上が向上されると想定されますか?
  • 提案された「初心者向け講習」は、週に何回、一回あたり何分程度の実施を想定していますか?また、何人程度の参加者を想定していますか?
  • 「選択率」を高めるために、講習の実施後にモニタリングすべき具体的なKPIは何ですか?(例:新規入会者数、体験からの入会率など)
  • 競合のジムも「初回オリエンテーション」を実施している可能性が高いですが、あなたの提案する「初心者向け講習」は、それらと比べてどこが決定的に異なり、どう差別化を図れるのですか?
  • 初年度で施策が成功した場合、売上をさらに伸ばすために、この講習をどのように発展・応用させていきますか?
  • 現在のメイン利用者層(20~30代男性)がさらに増えるような施策は、今回は検討しなくても良いでしょうか?

最後に

ケース面接は、知識の量や正解を問う場ではありません。
むしろ、目の前の複雑な課題に対し、あなたがコンサルタントしてどのように状況を構造化し、実行力のある提言を打ち出していくかを試す、実務そのもののシミュレーションです。
これから選考対策として練習を重ねる際、決して模範解答やテクニックにのみ囚われないでください。大切なのは、「なぜそう考えるのか?」「どのように考えたら納得感のある提案ができるのか?」といった思考プロセスの本質を深く追求し、そして何より、コンサルタントとしての思考そのものを楽しむことです。その探求こそが、必ずや内定という結果に繋がると確信しています。

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