はじめに
BIG4の中でも少数精鋭で知られるKPMGコンサルティング(以下KPMG)。本記事ではそんなKPMGの年収水準や評価制度について特集していく。
KPMGの平均年収
KPMGコンサルティングの平均年収は901万円だ。(Openworkより)
BIG4と呼ばれるグローバルコンサルティングファーム群の中では、やや少なめの印象を受ける。しかし、こちらの年収には成果に基づく賞与も含まれているので、実際は成果によって金額が上下することが多い。本記事の後半では、KPMGの評価制度と年収アップの仕組みについて紹介する。
KPMGの役職別年収
役職 | 年次(目安) | 年収範囲 |
---|---|---|
ビジネスアナリスト | 1〜2年目 | 530〜650万円 |
コンサルタント | 2〜5年目 | 650〜850万円 |
シニアコンサルタント | 4〜8年目 | 750〜950万円 |
マネージャー | 7〜12年目 | 1,000〜1,400万円 |
シニアマネージャー | 13〜18年目 | 1,400〜1,900万円 |
パートナー | 実力次第 | 2,500万円〜 |
KPMGの年収水準は他ファームと同様に、役職別に分かれている。先ほどKPMGの給与水準はBIG4の中では低い水準にあると述べたが、その代わりにKPMGでは比較的役職の昇進が早い傾向にあるようである。2年目からコンサルタントに昇進する人も少なくなく、収入に対してもネガティブな意見はあまり目立たない。とはいえ、より上位の役職に到達するためには毎プロジェクトで成果を出し続ける必要があるだろう。
給与が低いと思われがちだが、実際はそんなことはなく同ポジションの他BIG4ファームと比べても遜色ないレベルだと思われる。また、役職も比較的すぐ上がることができ、1年でコンサルタント、そこから2年でシニアコンサルタントなら半数弱は上がることができる。
KPMG コンサルタントNさん ※Openworkより
KPMGの年齢別年収
年齢 | 平均年収(目安) | 年収範囲(目安) |
---|---|---|
25歳 | 665万円 | 494〜855万円 |
30歳 | 767万円 | 583〜1,008万円 |
35歳 | 891万円 | 677〜1,171万円 |
40歳 | 1,095万円 | 833〜1,440万円 |
45歳 | 1,367万円 | 1,040〜1,798万円 |
KPMGの年齢別年収は上記の通りである。年齢とともに平均年収は上昇するが、あくまで役職に基づいた給与水準であるという点には注意されたい。
近年はBIG4などの他ファームへの人員流出防止のため、パフォーマンスが中〜高の社員への昇給が高い傾向にある。ビジネスも堅調であり、今後も期待できる。
KPMG コンサルタントIさん ※Openworkより
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他ファームと比較した、KPMGの年齢別年収水準
年齢\会社 | KPMG | アクセンチュア | デロイト | PwC | EY |
---|---|---|---|---|---|
25歳 | 650万円 | 578万円 | 647万円 | 665万円 | 604万円 |
30歳 | 767万円 | 749万円 | 861万円 | 831万円 | 820万円 |
35歳 | 891万円 | 930万円 | 1,110万円 | 1,013万円 | 1,018万円 |
40歳 | 1,095万円 | 1,100万円 | 1,284万円 | 1,223万円 | 1,159万円 |
45歳 | 1,367万円 | 1,250万円 | 1,328万円 | 1,436万円 | 1,231万円 |
こちらは、BIG4と呼ばれるコンサルティングファーム群とアクセンチュアとの年収比較である。先述の通り、KPMGの年収水準は他ファームと比較して、あまり高い水準にあるとはいえない。しかし、必ずしも特筆するほどの低水準というわけではない。また、社内では年収水準を一律で上げる構想もあるようであり、今後年収水準が上がる可能性は大いにあるだろう。
KPMGの年収制度
KPMGのボーナス
KPMGでは年に一度ボーナスの支給がある。ボーナスは7段階の年次評価によって決まる方式であり、大体中程度の評価で10%程度のボーナスが支給されるようである。しかし、KPMGにおけるボーナスの割合はさほど多くなく、実際にはベース給が大部分を占めるようである。
ボーナスは年次評価によって変動するが、年収全体に占める割合がそもそも少ないため、その影響も少ない。
KPMG リスクコンサルタント Oさん ※Openworkより
KPMGの評価制度
KPMGの評価制度は、各担当プロジェクト毎にマネージャーが行う評価を取りまとめ、部署毎の評価会議によって最終的に評価が確定するという仕組みのようである。
評価を高めるに当たっては、各プロジェクトで高評価を獲得するために励むことはもちろん、上司と密なコミュニケーションをとることで主観的な評価を獲得しておくことも必要である。コンサルティングファームでは、客観的な評価とは別に上司の鶴の一声で昇進が決まるケースも少なくない。ファームでの勤務が総合的に評価されると言って差し支えないだろう。
プロジェクト毎に責任者が定性・定量的に評価する。案件自体の難易度やプロジェクト責任者の運に左右されるが、納得感は高い評価制度であると感じている。
KPMG コンサルタントSさん ※Openworkより
ジュニアは本会議において定性的なコメントで評価が決まることが多く、合理性に欠ける部分もあり。
KPMG コンサルタントSさん ※Openworkより
KPMGの福利厚生
KPMGの福利厚生は、他のコンサルティングファームと同様に、あまり充実しているとはいえない。しかしコンサルティング業界の給与水準の高さを考慮すれば、本来福利厚生サービスとして還元されるべきものが、ベース給に組み入れられて還元されているということであろう。
具体的には通勤手当やカフェテリアポイントは付与されるようであるが、住宅補助や社員寮のようなサービスは提供していない。退職金は出るようであるが、非常に少額であるようだ。
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